片寄涼太が魅せる男のGIVENCHY

photograph by AKINORI ITO (aosora)
styling by RYO KURODA
hair & make-up by MAKOTO ( juice)
text by SATOKO HATAKEYAMA

気鋭のグラフィック・アーティストとのコラボレーションを駆使し、いつも以上に攻めの姿勢が際立つパリ・シックの雄、ジバンシィ。話題の春の新作を、ブランドアンバサダー・片寄涼太が一足先に着て、魅せる。

クリエイティブの哲学が
生き方のスタイルと共鳴

ジャケット¥338,800、タンクトップ¥57,200※参考価格、ネックレス¥123,200※参考価格/以上ジバンシィ(ジバンシィ表参道店)

GENERATIONS from EXILE TRIBEのボーカルとして、また俳優としても、抜群の存在感を放つ片寄涼太が、ジバンシィ初の日本人アンバサダーに就任したのは今年の2月。クリエイティブ・ディレクターのマシュー・M・ウィリアムズに見いだされた表現力とインパクトは、最新コレクションの着こなしを見ても明らかだ。片寄涼太の持ち味でもある強く凛とした眼差しもまた、ブランドの哲学と深く共鳴し、魅力を増大させている。

クールなグラフィックの
パンチを随所に効かせて

長袖Tシャツ¥89,100※参考価格、パンツ¥105,600、キャップ¥89,100※参考価格、バンダナ¥19,800※参考価格、ネックレス¥123,200、バッグ¥236,500、ベルト¥169,400※参考価格、ブーツ¥165,000/以上ジバンシィ(ジバンシィ表参道店)

今季フィーチャーされたグラフィックは、シアトル生まれでメキシコを拠点とするアーティスト、チト(Chito)が手掛けたもの。長袖Tシャツに描かれた繊細な蜘蛛の巣のモチーフは、強さと脆さの概念を融合させ、上質なアイテムにパンチを効かせているのがなんとも痛快。シャープなシルエットのパンツやアクセサリーとのコントラストもクールだ。

大胆なあしらいが映える
グラフィックパーカ

ジャケット¥338,800、タンクトップ¥57,200※参考価格、パンツ¥160,600、ネックレス¥123,200※参考価格、ボトル¥44,000、トートバッグ¥121,000、リング¥36,300※参考価格、ブーツ¥148,500/以上ジバンシィ(ジバンシィ表参道店)

チトのグラフィックを大胆かつアシンメトリーにあしらったボア裏付きのパーカジャケットは、上質な質感に裏打ちされ、シーンを問わず重宝しそうな一着。オーバーサイズのボリューム感と対比させた5ポケパンツにもグラフィックがあしらわれており、足元をサイドゴアブーツで仕上げれば、ラフに着崩してもサマになる大人のストリートスタイルに。

強さと繊細さが共存した
ブルーのグラデーション

ニット¥193,600、パンツ¥257,400、フード¥95,700※参考価格、パズルネックレス¥123,200、ブルーのネックレス¥310,200※参考価格、モチーフ付きネックレス¥123,200※参考価格、スカーフ¥48,400※参考価格/以上ジバンシィ(ジバンシィ表参道店)

繊細な手工芸にインスパイアされたというデザインは、凝った手法で編み上げたニットや、スクラッチなどのハードなデニムの加工で一目瞭然。チェーンやメタルビーズ、バンダナなどのアクセサリーもまた、コラボしたそれぞれの持ち味が色濃く反映されている。そしてそれらの強烈な個性に負けない片寄涼太の佇まいもまた、男らしく頼もしい。

抽象具象のミックスを
上質とともに味わう贅沢

シャツジャケット¥322,300、パンツ¥273,900、ブーツ¥165,000/以上ジバンシィ(ジバンシィ表参道店)

ジバンシィが得意とする構築的でシャープな仕立てと、チトの自由でポップなグラフィックが鮮やかに融合したシャツジャケット&5ポケパンツ。ジャケットのフロントの全面には、保護と忠誠の象徴である犬のイラストが描かれ、胸元にはジバンシィのエンブレムである4Gを描いたパッチがあしらわれている。そんなユニークな仕掛けにも注目したい。

パワフルなグラフィックを
シンプルに堪能する

フーディ¥177,100、パンツ¥160,600、バンダナ¥19,800※ 参考価格、ネックレス¥123,200※参考価格、リング※薬指¥77,000※参考価格、リング※人差し指¥38,500※参考価格、ブーツ¥148,500/以上ジバンシィ(ジバンシィ表参道店)

エアブラシの濃淡や、大胆かつポップなモチーフをあしらったグラフィックで、一枚で主役級の存在感を放つアイテムが充実しているプレコレクション。フーディーと5ポケデニムとのシンプルな組み合わせも、パワフルなグラフィックがストリートのムードを一気に加速し、自由で個性的なムードに。足元にはあえてレザーの質感をあわせるのが気分。

個性が融合することで
互いの魅力を引き出して

ジャケット¥548,900、パンツ¥257,400※参考価格、フード¥95,700※参考価格、ネックレス¥107,800※参考価格、リング¥50,600※参考価格/以上ジバンシィ(ジバンシィ表参道店)

スクラッチやダメージといったハードな加工をほどこしたジャケットとパンツを、セットアップでスタイリング。ストリートのディテールを盛り込んでも上品なスタイルをキープできるのは、ジバンシィというパリを代表するブランドの底力と、片寄涼太のクールなアティテュードの為せるワザ。それぞれの個性が合致することで、スタイルも輝きを増す。

INTERVIEW WITH
RYOTA KATAYOSE

最近、いい年齢の重ね方
を意識するようになりました

守谷 今日は有難うございます。ジバンシィの新作が、とても似合っていてカッコ良かった!

片寄 有難うございます。センスは男性にとって憧れの雑誌ですし、守谷さんにそう言って頂けることは、男性としても重要なポイントだと思うので、すごく嬉しいです!

守谷 片寄君はなんとなく王子様のようなイメージがあったけど(笑)、カメラの前に立った姿をみたら、けっこう男っぽい表情をしていたのは意外だった。片寄君のそういう側面を、センスの読者にはぜひ見てほしい。ちなみに、今回の撮影で、特に意識した部分はありました?

片寄 今回はジバンシィのリゾートコレクションを着させて頂いたんですが、メキシコ人アーティストのチトとのコラボレーションが、今までのコレクションよりストリートの色合いが濃厚で。その世界観を忠実に表現できるだろうかと、実はちょっと不安だったんですよ。

守谷 えっ、そうなの!?

片寄 センスの誌面でも大人のストリートは扱っていると思うんですけれど、より魅力的に表現するにはどうしたらいいか。撮影日が近づいてくるごとに、自分なりに考えてきた部分があって。でもいざ現場に入ってカメラの前に立ってみたら、スタッフの皆さんのご尽力で、いいカタチに導いてもらえました。

守谷 今まで画面越しに見ていただけに、正直、こんなに男っぽいとは思わなかった。でも、本来の片寄君はどういう感じなの?

片寄 素でも男っぽいほうだと思います。じゃないと、LDHという社会の中で対応できない部分もあったと思いますし。

守谷 そうだね。LDHのいいところは、男性が男性に憧れるという部分だったりするから、意外と合っていたのかもしれないね。

片寄 はい。そこがLDHの絶対的なルーツですから。ただ、20代前半の頃は中性的なイメージで見てくださる方もいて、それはそれで有難いことではあったんですけど、僕も今年27歳になり、いい歳の取り方を意識するようになりました。プリンス的な要素から、どう歳を重ねていくのか。例えば、俳優のレオナルド・ディカプリオが、映画『タイタニック』を経て、味わい深い演技派俳優に進化した過程を参考にしたり。ターニングポイントの時期なのかもしれないです。

守谷 こちらが抱いていたイメージと全く違って、片寄君自身が、最も自分を客観視しているというのが面白いな。

片寄 ここ最近、特に考えていたことでもあります。ジバンシィという歴史のあるブランドと、アンバサダーという形で関わらせて頂いたこともいい縁だと思いますし。そこからどう自分を進化させていくかを考える機会でもあったかなと。

守谷 パリの老舗のラグジュアリーブランドのアジアでのアンバサダーって、なかなかないこと。本当にすごいと思う。

片寄 それまでの自分のファッションは、もう少しカジュアルだったり、優しかったり、中性的なものが多くて。でも、このタイミングでジバンシィというブランドに出会えて、いいエネルギーをもらった実感はありますね。

守谷 では今日は満を持しての、自分なりの表現だったと?

片寄 はい。全身を一つのブランドで着こなすというのは、世界観を表現する上では最良ですけれど、普段の自分としては、日常の中にもちゃんと取り入れて、自然で、作りすぎないようにもしたいです。自分の中でもファッションは、気取らない、飾らないというムードに変化してきているので、そういう取り入れ方を目標にしたいです。

守谷 片寄君は27歳になったばかりだけど、僕はその年齢でセンスを創刊したんですよ。

片寄 えっ、そうなんですか?

守谷 今年で21年目になるんですけど、創刊した当初は続かないと思っていたから、そこまで壮大な夢は持てていなくて。まあ僕の話はいいか(笑)。ところで、片寄君はここから先の未来で、グループのヴォーカルである以外に、何か目指したい場所はあったりするんですか?

片寄 そうですね。まずは世界で戦えるカッコいい日本人になりたいです。それはファッションもそうですし、お芝居や歌、ダンスでもそう。10代でデビューして、今まで積み重ねてきたものを、世界でちゃんと見せられる人になるというのが課題です。日本から飛び出るという単純なことでなく、日本の地で日本人として世界に発信することが、僕自身にとっての野望かなと。

守谷 今までのように音楽をメインにとか、他の分野もありえるだろうとか、そういうことまではまだ分からない?

片寄 例えばですけれど、ファッションブランドとコラボしてライブをやってもいいと思うんです。エンタテインメントとファッションをミックスしたりとか、それがまた、例えばパリのブランドだとしたら、本国ではできないことをアジアで自分が展開できたらとか。中国語をレッスンしてるのもそのためです。

守谷 コロナ禍が収束して、また自由に海外に行けるようになったら、可能性は格段に広がりそうだよね。じゃあ、片寄君の中で大切にしているのは、そういう意味だと、もっと濃いコミュニケーションということだね。

片寄 そうですね。そこは意識して発信はしています。このコロナ禍は、ある意味で、いろんなことを考える時間をくれたような気もしていて、ポジティブに考える機会にもなりました。

振り切ることが、自分を
奮い立たせる原動力に

守谷 やっぱり社風が社風だけについ真面目な話になっちゃうんだけど(笑)、プライベートな話もちょっと聞いてもいいかな? 忙しい毎日だけど、心が休まる瞬間って、どういう時!?

片寄 僕はお酒が好きで、飲んでいる時間が一番リラックスできます。

守谷 そうなんだ。中務(裕太)君と話されていたラジオで、彼は日本酒が好きだって言ってたけど。

片寄 そうなんです。彼は日本酒で、僕はワインが好きで。家で一人で飲みながら、お笑いを見ています。関西人なので(笑)。

守谷 関西のノリは全く感じないんだけど(笑)。関西弁で話す時なんてあるの?

片寄 全然ありますよ。父が大のお笑い好きで、昔からけっこう見ていたんです。父は、仕事から帰宅するとお酒を飲みながらお笑いを見ていたタイプなので。それは血だなと思いますね。

守谷 確か、片寄君のお父さんは音楽教師をされていて、音楽一家というのは有名な話だけど、ずっとそうなの?

片寄 さかのぼったことはないですけど、祖父も音楽教師です。なので小さい頃から音楽は切っても切り離せない家系でしたね。

守谷 僕は世代的にアイスキューブとかレッチリとかに影響を受けたんだけど、音楽で一番影響を受けたのはどういったアーティストさんでした?

片寄 僕は10代でこの業界に入っているので、それこそ、大きいところで言うと、エグザイルの影響はすごく大きいです。洋楽だと、初めてテレビで見たアーティストはスティービー・ワンダーです。そこからCDを親に買ってくれと頼んだのが小学校の3、4年生ぐらいの時。それまではクラシックに触れていて、J-POPにもないものがスティービー・ワンダーにはあったという(笑)。

守谷 小さい頃からずっとクラシック漬けというのもすごいな。ちなみに一番印象に残っているクラシックって何ですか?

片寄 ベートーヴェンの『第九』ですね。年末に家族で『第九』を見に行って、オーケストラを見て、指揮者をカッコいいなと思ったりもしていましたし。それなりに勉強していたら、父と同じように音楽教師の道を志していたかもしれないですね。

守谷 10年後にどうなっているかなんて、自分もそうだけど、誰にも分からないからね。

片寄 自分でさえ、ここまでの10年を振り返って、思った通りになったことのほうが少ないです。え、そっちに行く? みたいなことが自分は多かったですし。

守谷 そう。人ってそんなに単純じゃないしね。ちなみに、片寄君は、日常ですごい落ち込んだりすることってあるの?

片寄 全然ありますよ。表に立つ人間としてどうなんだろうみたいなことや、不安にさいなまれることは日常茶飯事です。仕事のプレッシャーもそうですけど「やらかしてんな」みたいなこととかもしょっちゅうです。

守谷 意外。それはどうやってリカバリーしている? 

片寄 これはちょっと男っぽすぎるかもしれないですけど「じゃあ、逆に誰がここに立てるんだ」と思うことで、自分を奮い立たせています。そこに自分がいるっていうことが答え、という風に振り切る。次にまた何か失敗したとしても、それも自分だしという振り切り方ですね。

守谷 周りに相談できる方がいたりするといいよね。

片寄 はい。友達に相談したりしますね。ただ、特殊な職業だけに、積極的に誰かが接近してくることに意味合いが出てしまうことがあって。そういう意味でも、僕が大事にしている友人は異業種が比較的多いです。

守谷 なるほど。同業だとそれなりに気を使ったりしなくちゃいけないしね。

片寄 だから、異なるフィールドで頑張ってる友人というのは大事にしないとと思ってます。

守谷 うーん、やっぱり真面目な話ばかりになってしまうな(笑)。じゃあ最近、何か買い物とかはした?

片寄 それこそワインを買いました。僕が30歳になったら開けると決めたワインを、思い切って買ったんですよ。

守谷 それは、価値のある年代モノだったりするの?

片寄 自分の生まれ年のヴィンテージのワインです。これを開ける30歳の自分はどういう顔をしているかというのを、ボトルを見る度に思い出すように。でも、こういうのはなんか子供っぽいですよね(笑)。

守谷 いや、すごくいいと思う。ワインにハマったきっかけは?

片寄 特にないんです。20歳になって、とりあえずお酒に興味があったので、当時住んでいた所の近くのバーに一人で行って教えてもらいました。僕は兄弟がいないから一人でも全然平気なので、そういう場所にふらっと行って、全然違う業種の人と仕事の話を伺ったりとか。

守谷 ワインはどういう系が好き?

片寄 強いて言うと、フランスのワインが好きです。

守谷 それは似合いすぎ(笑)。

片寄 結局、全部好きなんですけどね。産地とかぶどうの種類とかいろいろあって、僕もそんなに詳しくないですけど、ありすぎるからいいんです。考えてもしょうがないから、その時に出会えたものが答えっていうところがいいなと思って。

守谷 なるほど。だって、同じ歴史、同じ銘柄でも違うもんね。

片寄 保存状態が違っても全然違うし。人と一緒というか。その時出会った人とのその瞬間が全てっていう。出会いもそうですけど、哲学的な物を学べるような気がしています。

守谷 世の起業家にワイン好きな人が多いのも、そういうところだったりするんだろうね。

片寄 きっとそうですよね。ワインを人格に例える人も多いじゃないですか。そういうコミュニケーションは、他人を表しているようで、自分の心情を映している部分もあったりするので面白いです。あと、楽しい空気の中で開けられたワインは、より美味しく感じます。だから好きなのかもしれないです。

守谷 なんか最後も綺麗な話でまとまった感がある(笑)。30歳になってそのワインを開けたら、またセンスに出てください。もしかしてその時はイメージがガラッと変わって、短髪で坊主だったりして(笑)。

片寄 より男っぽくなっていたりしたら面白いですね。センスは歴史が感じられる雑誌だと思っているので、ぜひまた呼んで下さい!

守谷 こちらこそ、ぜひ!

POP UP STORE
11月10日(水)〜16日(火)、伊勢丹新宿店 1階ザ・ステージで開催されるポップアップストアでは、チトが手掛けた世界限定30個(うち日本では3個のみ発売)のリモワのスーツケースが登場する。