愛してやまない特別なTシャツ 俺の一枚 オカモトレイジ

photography by TOYOAKI MASUDA
text by DAISHI “DA” ATO

LABORATORY/BERBERJIN®の名物スタッフで、センスの公式YouTubeチャンネルでも人気の村越雄大氏。彼がTシャツに精通したゲストを迎え、“人生の一枚”を聞き出す本連載。第3回のゲストは、ロックバンドOKAMOTO´Sのドラマー、オカモトレイジ氏。

Vol.3 Guest REIJI OKAMOTO

Guest オカモトレイジ(OKAMOTO´S)中学校の同級生で結成されたロックバンドOKAMOTO´Sのドラマー。DJやファッションモデルとしても活動するほか、MVのプロデュース、エキシビジョンを手がけるなど、クロスジャンルな活躍で現代のカルチャーシーンを牽引する。

レイジ めちゃめちゃシンプルなターゲットマークのTシャツですけど、これは中学3 年生の時に結成したOKAMOTO´S の初ライブで着たもので。

村越 中学のときに組んだバンドがいまだに続いてるって漫画みたいだよね!

レイジ そうなんですよ。最初は部活で結成したバンドだったんで文化祭の時にライブするぐらいだったんですけど、高1の終わりぐらいに初めてライブハウスに出る機会があって何を着ようか考えたときに、当時からThe Whoが好きだったんで「ターゲットマークのTシャツが着てぇ!」って。それで父親にターゲットマークっぽいTシャツを持ってないか聞いたんですよ。そうしたら、「明日、初ライブだろ?」ってちょうどこれをプレゼントに買ってくれてたんですよ。

村越 それはすごいね! めちゃくちゃいい話じゃん!

レイジ 「ちょうどこれが欲しかったんだよ!」「だろ?」って。

村越 The Who はどんなところが魅力だったの?

レイジ やっぱり、パフォーマンスがめちゃめちゃ派手で、ギターとかドラムセットをぶっ壊したりするじゃないですか。

村越 キース・ムーンはわかりやすくロックスターって感じだよね。

レイジ ドラムに金魚入れたりとにかく変なことをする人で、『キッズ・アー・オールライト』っていうドキュメタンリーでもキース・ムーンだけSM嬢にムチでケツ叩かれながらインタビュー受けてるんですよ。そういうビザールなところにも惹かれたかもしれないですね。

シンプルながら個人的な思いが詰まった一枚
シンプルなターゲットマークのTシャツで、最近価値が付き始めているアンヴィルの2枚タグということ以外に特徴はない。しかし、初ライブを迎えるレイジ氏に父親がプレゼントしたというエピソードがこれを大きな価値のある一枚にしている。元々イギリス空軍のシンボルであるターゲットマークは、The Whoが多用したことでモッズを象徴するものとなった。

村越 お父さんはレイジくんがThe Who が好きだったことは、もともと知ってたの?

レイジ もちろん知ってたし、父親もミュージシャンでロックバンドをやってるから、「これでしょ」って。結局、デビューしてから最初の1年ぐらいまで着続けて、最近自分的にロックモードに入ってるんでまた着てます。

村越 アンヴィルの二枚タグで、どこのブランドでもないただのターゲットマークのTシャツだけど、このドラマはオカモトレイジにしか話せないものだよね。

レイジ だからこれは誰にもあげられないですね。当時、3,500円ぐらいだったと思うんですけど。

村越 まさにプライスレスだよね。ちなみに、その初ライブはどうだったの?

レイジ 同級生がめっちゃ来てくれて大成功でした。その後、「このバンド、人呼べるじゃん」ってことでライブハウスからライブのお誘いを受けたんですけど、たくさん人が来てくれたのはこの時だけでした(笑)。